都市計画道路の整備に関するプログラム
更新:2011年3月31日
1策定の背景と目的
都市計画道路は、安全で快適な市民を支えるうえで最も重要な施設です。
本市では、22路線、総延長にして約47キロメートルの道路を都市計画決定していますが、完成しているのは4割程度で、千葉市など隣接都市を接続する道路や、市街地間を接続する道路の整備が大変遅れています。
このため本市では、都市計画道路を計画的に、そして効率的に整備を推進していくことを目的として、市民を中心に構成する「都市計画道路整備検討委員会」を設立し、事業の「費用対効果」という点を重視し、あわせて商業活性化や災害からの観点など、交通機能以外の多くの要因についても客観的な指標を用いて都市計画道路の整備について検討を行い、整備路線(区間)の優先順位を設定しました。
2策定の流れ
都市計画道路整備プログラムは平成14年度に実施された四街道市総合交通体系調査及び国土交通省が策定した都市計画道路整備プログラム策定マニュアルに従って検討をおこなったものです。
3都市計画道路の役割
・自動車をはじめ自転車、歩行者の交通路となります。
・電気、ガス上下水道など快適な生活に欠かせないライフラインを収容します。
・火災の延焼を防いだり、避難路となったりして都市防災に大きな力を発揮します。
・都市の土地利用構成や市街地の誘導、発展に寄与するなど、まちづくりをリードします。
・通風、採光などの都市空間を提供するとともに、街路樹などにより沿道の建物と調和した都市景観を形成します。
4都市計画道路の現状
路線番号 | 路線名 | 標準幅員 | 延長 | 整備済延長 |
---|---|---|---|---|
3・3・1 | 山梨臼井線 | 22メートル | 5,210メートル | 710メートル |
3・4・2 | 四街道駅前大日線 | 18メートル | 2,430メートル | 1,680メートル |
3・4・3 | 四街道駅和良比線 | 18メートル | 1,150メートル |
1,150メートル |
3・4・4 | 鹿放ヶ丘佐倉線 | 18メートル | 6,240メートル | 550メートル |
3・4・5 | 千葉鹿放ヶ丘線 | 18メートル | 1,300メートル | 0メートル |
3・4・6 | 千葉四街道線 | 18メートル | 4,760メートル | 1,580メートル |
3・4・7 | 南波佐間内黒田線 | 18メートル | 3,750メートル |
118メートル |
3・4・8 | 四街道鹿渡線 | 16メートル | 2,870メートル | 2,310メートル |
3・4・9 | 四街道和良比線 | 16メートル | 1,520メートル | 700メートル |
3・4・10 | 鹿放ヶ丘半台線 | 16メートル | 3,020メートル | 2,690メートル |
3・4・11 | 四街道大日桜ケ丘線 | 16メートル | 2,300メートル | 180メートル |
3・4・12 | 和良比鹿渡線 |
16メートル | 2,000メートル | 1,034メートル |
3・4・13 | 船橋四街道線 | 16メートル | 750メートル | 500メートル |
3・4・14 | 物井駅前線 | 16メートル | 1,600メートル | 1,600メートル |
3・4・15 | 物井駅佐倉線 | 18メートル | 160メートル | 160メートル |
3・5・16 | 四街道駅前下志津新田線 | 12メートル | 1,020メートル | 260メートル |
3・5・17 | 下志津新田四街道線 | 12メートル | 240メートル | 0メートル |
3・4・18 | 鹿渡大日線 | 20メートル |
590メートル | 400メートル |
3・4・19 | 小名木和良比線 | 16メートル | 1,630メートル | 1,630メートル |
3・4・20 | 物井1号線 | 16メートル | 2,970メートル | 940メートル |
7・6・21 | 物井2号線 | 10メートル | 670メートル | 160メートル |
7・6・22 | 物井3号線 | 9メートル | 700メートル | 440メートル |
合計 | 46,880メートル | 18,792メートル |
5整備時期設定の考え方と評価要因
設定の考え方
・都市計画道路整備検討委員会においては、費用対効果と四街道市の特性にも配慮した優先性向上要因を設定しました。
・各要因について都市計画道路の区間ごとに評価を行うとともに、委員会委員に対するアンケート調査を行い、路線ごとの得点を算定し順位を設定したものです。
評価要因
評価要因は、まず、費用便益比と優先性向上要因に大きく区分します。さらに、優先性向上要因を、自動車系の要因と歩行者系の要因、そして複合(双方にかかる)要因に区分し、下表のとおり要因別の重みを設定しました。なお、各要因の重みの内訳は、自動車系要因を各要因とも均等とし、複合および、歩行者系要因は委員会委員の意見をもとに設定したものです。
分類 | 重み | 要因 | |
---|---|---|---|
費用便益比 | 50 | 費用対効果 | |
優先性向上要因 | 10 | 自動車系要因 | 交通機能の基幹性 |
大型車による危険性の削減に資する道路 | |||
都市外拠点と市街地を連絡する道路 | |||
都市内拠点を連絡する道路 | |||
環状道路を形成する道路 | |||
JRの南北を連絡する道路 | |||
分散する市街地を連携する道路 | |||
40 |
複合要因 | 交通事故の減少に資する道路 | |
現況バス路線としての道路 | |||
消防活動困難区域の解消を図る道路 | |||
歩行者系要因 | 歩行者自転車交通量が多い道路 | ||
都市軸を形成する道路 | |||
商業・業務地区の活動中心となる道路 | |||
住居地区の活動中心となる道路 | |||
災害避難路となる道路 | |||
計 |
100 |
費用対効果とは、道路を整備する際に投資される事業費(工事費、用地費等)及び、換算したものの比。
6整備順位
整備順位は、第1位が区間1(3・3・1)、第2位が区間2(3・3・1)、第3位が区間20(3・4・11)と算定されました。なお、3・4・7の隣接する区間11と区間12は一体的に整備することにより第4位となります。
順位 | 路線 | 区間番号 | 費用便益 | 優先性向上要因 | 合計 | |||
50 | 10 | 40 | 計 | |||||
自動車系要因 | 複合要因 | 歩行者系要因 | ||||||
1 | 3・3・1 山梨臼井線 | 1 |
50.0 | 5.6 | 9.6 | 20.8 | 36.0 | 86.0 |
2 | 3・3・1 山梨臼井線 | 2 | 50.0 | 7.7 | 5.6 | 18.3 | 31.6 | 81.6 |
3 | 3・4・11 四街道大日桜ケ丘線 | 20 |
28.0 | 6.3 | 10.2 | 21.3 | 37.8 | 65.8 |
4 | 3・4・4 鹿放ヶ丘佐倉線 | 4 | 21.8 | 7.7 | 11.1 | 18.3 | 37.1 | 58.9 |
5 | 3・4・6 千葉四街道線 | 9 | 24.3 | 7.0 | 5.6 | 20.8 | 33.4 | 57.7 |
6 | 3・4・9 四街道和良比線 | 17 | 17.8 |
6.3 | 7.1 | 26.4 | 39.8 | 57.6 |
7 | 3・5・16 四街道駅前下志津新田線 | 23 | 13.3 | 4.9 | 9.6 | 28.9 | 43.4 | 56.7 |
8 | 3・4・7 南波佐間内黒田線 | 12 | 19.5 | 8.4 | 10.2 | 18.3 | 36.9 | 56.4 |
9 | 3・4・12 和良比鹿渡線 |
22 | 20.8 | 5.6 | 7.1 | 21.3 | 34.0 | 54.8 |
10 | 3・4・6 千葉四街道線 | 7 | 20.3 | 7.0 | 10.2 | 16.8 | 34.0 | 54.3 |
11 | 3・4・7 南波佐間内黒田線 | 10 | 16.8 | 8.4 | 6.5 | 20.8 | 35.7 | 52.5 |
11 | 3・5・17 下志津新田四街道線 | 24 | 15.0 | 4.9 | 8.7 | 23.9 | 37.5 | 52.5 |
13 | 3・4・4 鹿放ヶ丘佐倉線 | 5 | 19.0 | 7.0 | 5.6 | 20.8 | 33.4 | 52.4 |
14 | 3・3・1 山梨臼井線 | 25 | 24.5 | 6.3 | 5.6 | 14.3 | 26.2 | 50.7 |
15 | 3・4・8 四街道鹿渡線 | 16 | 16.8 | 4.9 | 7.1 | 21.3 | 33.3 | 50.1 |
16 | 3・4・4 鹿放ヶ丘佐倉線 | 3 | 14.8 | 5.6 | 10.2 | 18.3 | 34.1 | 48.9 |
17 | 3・4・6 千葉四街道線 | 8 | 21.0 | 7.7 | 5.6 | 14.3 | 27.6 | 48.6 |
18 | 3・4・11 四街道大日桜ケ丘線 | 21 | 9.8 | 4.9 | 10.2 | 21.3 | 36.4 | 46.2 |
19 | 3・4・10 鹿放ヶ丘半台線 | 19 | 6.3 | 7.0 | 7.1 | 23.8 | 37.9 | 44.2 |
20 | 3・4・2 四街道駅大日線 | 15 | 10.5 | 4.9 | 9.6 | 18.8 | 33.3 | 43.8 |
21 | 3・4・7 南波佐間内黒田線 | 11 | 6.8 | 8.4 | 10.2 | 18.3 | 36.9 | 43.7 |
22 | 3・4・13 船橋四街道線 | 14 | 14.8 | 7.0 | 7.1 | 14.3 | 28.4 | 43.2 |
23 | 3・4・9 四街道和良比線 | 18 | 11.8 | 4.9 | 7.1 | 18.8 | 30.8 | 42.6 |
24 | 3・4・7 南波佐間内黒田線 | 13 | 4.8 | 7.0 | 10.2 | 18.3 | 35.5 | 40.3 |
25 | 3・4・5 千葉鹿放ヶ丘線 | 6 | 6.5 | 5.6 | 9.6 | 18.3 | 33.5 | 40.0 |
3・4・7 南波佐間内黒田線(11+12) | 28.4 | 8.4 | 10.2 | 18.3 | 36.9 | 65.3 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最高点 | 50.0 | 8.4 | 11.1 | 28.9 | 43.4 | 86.0 | ||
最低点 | 4.8 | 4.9 | 5.6 | 14.3 | 26.2 | 40.0 |
整備順位一覧表
※今回は評価要因と重みなどによって評価され、それにより整備順位を設定しました。要因、重みなどは必ずしも一定ではなく、社会的なニーズなどにより変化するものであり、必要に応じて見直す必要があります。
7整備時期
整備時期(事業の着手年度)は以下の2区分を想定しています。
・短中期的10年以内:平成16年から平成25年
・長期 :平成26年以降
短中期整備予定路線
本市の都市計画道路整備の投資額の実績から判断すると、以下の2区間が整備対象となります。
・3・3・1 山梨臼井線 区間 1
・3・3・1 山梨臼井線 区間 2
長期整備予定路線
・その他の路線
注)都市計画道路整備プログラムは、原則として10年ごとに見直すこととなっていますが、社会情勢や財政状況の変化などにより新たな路線の事業化を検討する場合を想定し、第3位から第7位までの5路線を「優良整備検討路線」として位置づけます。
・3・4・11 四街道大日桜ケ丘線 区間20
・3・4・4 鹿放ヶ丘佐倉線 区間4
・3・4・6 千葉四街道線 区間9
・3・4・9 四街道和良比線 区間17
・3・4・7 南波佐間内黒田線 区間11及び区間12
注2)実際の事業化の着手時期は事業手法などによって異なってきます。
8今後の方針
今後は、「都市計画道路整備検討委員会」で提言された以下の点に十分配慮して、都市計画道路の整備を進めていきます。
・住民の理解と積極的な協力を得るため情報公開を推進
都市計画道路整備プログラムの内容、事業開始以降の状況などについては、四街道市のホームページ、市の広報など、わかりやすい方法により随時公開していきます。
・憩いの空間に配慮した道路整備を推進
本格的な少子高齢化にそなえ、住民の憩いを安らぎの得られる道路づくり(広い歩道の確保、適切な植樹など)をめざします。
・環境に配慮した道路整備(舗装など道路構造による対応)を推進
体系的な道路網の形成が交通量を分散させ、騒音・排ガスの低減に貢献するとともに、低騒音舗装などの導入により、沿道環境の改善を図ります。
・交差点における、右折車線、左折車線の設置による、安全で円滑な交通処理を確保
交通事故と渋滞が発生しやすい交差点には、右折車線、左折車線を導入し、安全と円滑な交通処理を確保します。
図 路線別整備時期