冬の感染症にご用心!
更新:2023年1月26日
ノロウイルスとインフルエンザ
冬場はノロウイルスが原因の感染性胃腸炎とインフルエンザが流行します。
ノロウイルス
- ノロウイルスの特徴
ノロウイルスは乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層で急性胃腸炎を引き起こします。
潜伏期間は24時間~48時間で、症状は吐き気、おう吐、下痢、腹痛です。37~38℃の発熱を伴うこともあります。
通常は1~2日続いた後、治癒しますが、免疫力の低下した高齢者や乳幼児は長引くことがあり、激しいおう吐や脱水症状に気をつける必要があります。
治療は特に有効な薬等はなく、水分補給等の対応となります。
また、一度かかっても免疫の持続が短いため、再度かかることがあります。
- 感染ルート
ノロウイルスの感染はほとんどが経口感染(口から体内に入り感染する)です。
(1)感染者のウイルスが大量に含まれる便や嘔吐物などから直接もしくは二次的に感染。
(2)調理を行う人が感染しており、その人を介して汚染された食品を食べた場合。
(3)ウイルスに汚染された貝類(特に二枚貝)を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合。
(4)ウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合。
- ノロウイルスの予防
(1)食事の前やトイレの後などには石けんを使いしっかりと手を洗う(アルコール消毒ではウイルスが死滅しないので注意)。
(2)タオルは共用せず、個人のものを使う。
(3)下痢やおう吐の症状がある人は、食品を取り扱わない。
(4)食品は中心が85℃1分以上になるようしっかり加熱する。(新鮮でもウイルス汚染していれば感染するため、鮮度は関係ない)
(5)便やおう吐物は素手で触らず、必ずビニール手袋、マスクを着用し、1回ごとに捨てる。
便やおう吐物は新聞やペーパータオル等で覆い囲うように取り除き、ビニール袋に入れ、しっかり口をしばってふたつきのゴミ箱に捨てる。取り除いたあとに新聞やペーパータオル等をかぶせ、その上から50倍に薄めた塩素系消毒剤(漂白剤)を十分浸るように注ぎ、汚染場所の消毒をする。
(注釈)汚物が乾燥するとウイルスが空気中に漂うため、乾燥する前に処理することが大切
- 二次感染を防ぐ
下痢の症状がなくなっても、体からウイルスはしばらく排出されます。トイレの後、調理前の手洗いを徹底しましょう。
インフルエンザ
ウイルス
- 風邪とインフルエンザの違い
普通の風邪症状は、のどの痛み、鼻汁、咳、くしゃみなどの症状から始まり、重症化することはほとんどありません。一方、インフルエンザは、悪寒、倦怠感を伴う38℃以上の急な発熱から始まり、頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身の症状が強く、あわせて風邪症状も見られます。高齢者や乳幼児では肺炎や脳炎などを合併して重症化することがあり、最悪の場合は死に至ることもあります。
- 感染ルート
日本の冬は気温が低く、非常に乾燥しているため、ウイルスの寿命が長くなります。また、鼻やのどの粘膜が敏感になってしまい、感染しやすい状況になっています。
インフルエンザに感染している人のくしゃみや咳で飛び散ったウイルスを吸い込むことで感染します。また、ウイルスがついたドアノブ、スイッチ、つり革などを触った手からウイルスが鼻やのどの粘膜について感染します。
- インフルエンザの予防
(1)流行期は人ごみを避ける。
(2)外出時にはマスクをする。(不織布製のマスクを使い捨てにすること)
(3)外出後は手洗い、うがいをする。
(4)加湿器やぬれタオルで適度な湿度(40%~60%)を保つ。
(5)十分な睡眠と栄養をとる。
- インフルエンザにかかったら
(1)十分に睡眠、休養をとる。
(2)水分を多めにとり、消化のよい栄養のある食事をとる。
(3)マスクをして人にうつさないようにする。熱が下がっても体内にウイルスが残っているので1週間程度は安静にする。
感染症予防には
- 感染症予防には手洗いが有効です。正しい方法でしっかり手洗いをしましょう。
手洗い
家庭でできるノロウイルス消毒液の作り方(PDF:689KB)
体調に不安があるときは
体調に不安があるときは、まずはかかりつけ医にご相談ください。
詳しくは下記ホームページをご確認ください。
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